投稿者:唯 様




私が高校3年の梅雨の時期に、学校で体験した話です。

放送委員長をしていた私は、担当の先生に頼まれて体育館にある

「体育館放送室」を一人で片づけていました。

新しく放送委員となり、オーディションをして(人数が多いため)主力となる放送委員が

マイクの前で怖気づいたり、しゃべれなくなるのをなくすためのマイク練習で、

体育館放送室を使うためだったのです。

放送室には物が多く、片付けるのに時間がかかってしまい本来、生徒が完全に下校する

午後6時半を過ぎていました。

体育教官室にいる体育の先生から「早く帰れよー」と言われていて、

あせりながら体育館を出ようとしたときでした。





「・・・ぇ・・・。ねぇ・・・。」

誰もいない体育館の中から、声がしたのです。

この時間は一般生徒を始め、部活をしている生徒も完全に下校しているはずで、

体育館のある5号館には私しかいないはず…。

私は後ろを振り返ったのですが、体育館には誰もいない。


「空耳か…。」

そう思い体育館を出て、ドアを閉めようとしたときでした。





「ねぇ・・・。私を試合会場まで連れて行って・・・。」

中に血まみれの女子生徒が立って、私にそう言ってきました。

私は急いでドアを閉めて、逃げるように体育館を離れました。



後日、運動部に所属している友達にこの話をすると、青ざめた顔をして言いました。

「私も先輩から聞いたんだけど、15年ぐらい前にバスケ部にいた生徒が、

 県大会前日に事故に遭って亡くなったんだって。それが昨日みたいな雨の日で、

 完全下校時刻を過ぎても体育館にいたら出るらしいよ…。

 事故に遭った場所が、体育館のすぐそばの道路だから…。」と…。


私が体育館であったのは、その先輩なのかも知れません…。


 ⇔ 投稿体験談目次 ⇔