投稿者:たまこ 様 |
私が中学二年生だった頃、ある日の事です。 夏の、暑い日のことでした。 授業が終わって休憩時間に入ると騒がしい喧騒が響きます。 私が本を読んでいると、親しい友人達が話し掛けて来ました。 H君 「なぁ、肝試しせぇへん?お前何か見えるときあるんやろ?」 私 「いや、よう解らんけど…。何処でするん?」 Y君 「近所の墓場。大丈夫やって『肝試し』やねんから、ほらUも行くって言ってるし」 Uさん 「うち一人やったら怖いやん。なぁ一緒に行こう?」 後から聞いたのですが、Uさんは霊感が強いらしく、一人では心細いため 私の同行を望んだんだそうです。 とにかく、そんな感じの会話だったと思います。 私は好奇心も手伝って行く事に決めました。もちろん、親の許可を貰って。 約束の20時ごろ、霊園前に集合した私達4人は砂利道で立ち止まりました。 皆やっぱり怖いのか、全員で墓場を回る事にしたのです。 その頃、私の身の回りでは幾度か不思議な事が起こっていたので 私も一人では危ないなぁ、と思っていたので内心安心していました。 霊園は誰もいなく、ただ月明かりと、持ってきた懐中電灯だけが足元を照らしています。 『肝試し』という特殊な雰囲気にも関わらず、皆明るい口調で話をしていました。 私達はどんどん奥へと進んでいきます。 と、その時・・・・・ Uさんの足が止まりました。 私 「どないしたん?」 彼女は答えません。 それどころか心なしか顔色が悪くなっていました。心配そうに彼女を見ていた途端何か、 背筋が寒くなるような、吐きそうな感覚が私を襲いました。 Uさん 「……こっから先、行きたくない…」 そう言って彼女が真っ直ぐ指差した先には他のお墓よりも一段高くなっているお墓が並び、 その端に無縁仏のようなお墓がズラーっとならんでいたのです。 私 「アカン…こっから先行かれへんで、なぁ何かヤバイ感じするから帰ろうや」 私とUさんは何だか急に自分達が大変な事をしてしまったような感じがして、 急いで残り二人に帰宅を提案しましたが Y君 「何でなん?まだ始まって大してたってへんやん。気のせいやって」 H君 「肝試しが数分で終わるって聞いた事あれへんって、何?自分相当怖がりやな」 二人には何も感じないのか、笑い飛ばされてしまいました。 それでも、しつこく私達が「帰ろう」と言い続け、やっと承諾してくれたので、 急いで霊園入り口まで戻ろうと後ろを向いた、その瞬間! 「こら!!!」 と霊園のお墓の方向から男の人の声で、後ろから大声で怒鳴られました。 墓参りをしていた人が私達の行為に腹を立てて怒ったのだと、 私は条件反射のように、慌てて「すいません!!!」と叫んで四人をひっぱって走り出しました。 暫く走って霊園を抜けて近くの公園に着くと、私と三人は切らした息を整えながら 休憩を取っていました。 Y君 「それにしても自分ら怖すぎやわ、進まれへんとか言うんやもん」 Uさん 「ホンマやって!めっちゃ気持ち悪かってんで!!なぁ?」 私 「うん、かなりしんどかった。」 H君 「其れは良いにしても、帰るときにお前がいきなり謝り出して一気に走るし…。 何か怖いとか言うより疲れたで。」 私 「は?うちおっちゃんにあやまってんで?聞いたやろ?『こらっ』って怒られたやん」 三人 「………え?」 私 「………え?」 H君 「お前冗談もいい加減にしとけよ。気持ち悪い」 私 「はぁ?自分ら耳おかしかったんちゃう?おっちゃんめっちゃ大声でキレとったやん、 なんであの声きこえへんのよ。」 Y君 「言っとくけど、俺は聞こえてへんで。お前が急に謝ってビビッたんやからな。」 H君 「俺も。………つーか……霊園に俺ら以外誰も…おらんかったで。 俺下準備役やったから回り確かめたけど。チャリ(自転車)も車も無かった。 もちろん霊園にも誰も居らんかった…」 私 「………じゃぁ、あの声って…。」 その後、何となく寒いものが通った私達は会話も早々に帰宅しました。 次の日私はUさんに声を掛けられました。 Uさん 「昨日はごめんな、何か家で起こった?」 私 「ううん、大丈夫。…どないしたん?何かあった?」 Uさん 「実は…昨日、話せへんかってんけどな…」 私 「…何?」 Uさん 「四人で走ってるとき、ウチ、後ろ見てしまってんけど………男の人がな、 こっち見ててん……さっきまでウチらが立っとったとこに立って…」 この後、家で誰かが居る様な気配が暫く続いたのです。 暫くするといなくなったようですが、この体験は今でも不思議な感じがしています。 彼はH君の見回りを抜けてお墓参りをしに来た方だったのでしょうか? しかし20時にお墓参り…。 不自然ですよね。 もしかすると彼は…… |